↓ちょうど昨年の今頃の写真です。
(ということは、昨年のほうが、ずっと涼しかったのですね、やはり)

手織り
木綿の着物。
木綿でありながら光沢があり、高級感もあります。もちろん着心地もバツグンです。
けれども、藍に淡青色の地模様なので、「落ち着き感」があだになって、そのままでは歳より老けてみえてしまいがち。
そこで、この日は、羽織を明るい色の総絞りにして、それに合わせて明るい桃色の半襟にしました。
木綿のハギレです。
もっと、落ち着き感を崩したくて、足袋は柄足袋にしました。(このくらいの模様なら、「足袋が歩いている」みたいにはなりませんよね?柄足袋は、下手すると、着物以上に目だってしまうので要注意です)
下駄も鼻緒の可愛らしいのにしました。黒の塗りの千両下駄(ぽっくり下駄)です。
いかに「崩す」か、いつもそれを頭においています。
木綿着物は、遊びがあって可愛らしいことが優先。
いかにも着物って感じに、まとめすぎると、品は良くなりますが、でも、「ババ臭く」なりかねない。せっかく
木綿着物ですから、保守的な感じになること、それを一番避けたいと思っています。
木綿の風合いを殺さぬよう、明るく軽妙に着付けたいもの。
そこで「崩し」ですね。
崩しでは聞こえが悪いようなら、[遊びと]言えば,お洒落になるかしら。
たとえば――江戸時代などは、遊びの時代。
太い鼻緒が流行ったと思ったら、細い鼻緒でないと野暮だって言われてしまうような、小物にエレルギーを注ぐことで、着物に変化をつけたのです。
そうありたいなァと、いつも思います。
でも、崩しすぎると野暮になっちゃう、「粋」に崩せたら、それが理想です。
「ババ臭い着物を、可愛く着付ける」まァ、こんな感じでしょうか。「赤い着物、若い着物を、ごまかして着る」その正反対のケースですね。
※ ※ ※
撮影場所は、国の天然記念物指定の長瀞の石畳です。まさに「絶景かな!」ですが、カヌーの練習場にもなっている、荒々しい場所でもあります。
着物を毎日の衣服にする前までは、着物といえば、タクシーを使って出かけるような、特別な場所に行くときの衣類、そんなイメージをもっていました。
まさか、じゃりじゃりの河原や、荒々しい石畳の上を、猫連れでピョンピョン飛び歩き、ときに駆け回るなんてこと思ってもみませんでした。
内股にして、しとやかに歩く。階段などでは、横っちょになって、シズシズと歩く……そんな風に思ってました。ところがどっこい――
毎日着物にしてみたら、着物って、じつはとても活動的で、場所を選ばない衣類であることを知ったのです。
目からウロコでした。
おばあちゃんが、着物だけで一生をすごしたこと、それがとても身近なものに思えました。
半襟や鼻緒など、コーディネートで表情を豹変させる着物。その、ちょっとした工夫がまた楽しい着物。
皆さんも、着物にたくさん袖を通して、豊かな時間をお過ごしくださいませ♪

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